氏名 : 高橋良輔 (281467102)
所属 : 白石研
題目 : 乱流中における慣性粒子の運動 ー電磁流体力学的影響についてー
概要 :
降着円盤は星間ガスや星間塵と呼ばれる微粒子から成ります。円盤内で微粒子が衝突・合体を繰り返して微惑星、そして惑星が形成されると考えられていますが、その形成メカニズムは未解明です。星間塵は一つ一つ異なる慣性をもつ粒子で、ガスの流れへの追従性は慣性に応じて異なります。星間ガスは、電気伝導性を有し、磁場と相互作用する乱れた流れであるため、流体力学的には電磁流体乱流状態です。円盤内では、流れに対する磁場の強さを表す指標である磁気プラントル数が1より小さく、磁場の影響は相対的に小さいことが知られています。
過去の研究として、磁場の影響がない乱流中においては、慣性のある粒子は高渦度領域から弾き出され、高ストレイン領域に集まることが報告されています。 一方、電磁流体乱流に対しては、磁気プラントル数が1付近において、高渦度領域と高ストレイン領域がよく重なることや、電磁流体乱流中の慣性のない粒子における運動に関する知見が得られていますが、慣性粒子の運動の解析はなされていません。
本研究では、電磁流体乱流中における慣性粒子の運動の磁気プラントル数依存性と慣性の強さ依存性を調べることで、微惑星形成メカニズムの解明を目的とします。発表ではこれまでに行った、電磁流体乱流のコード開発ならびにその検証について発表を行います。
目次に戻る