氏名 : 杉山 博宣 (281467067)
所属 : 大野研究室
題目 : 平面応力および3D応力状態に適用可能な陰的応力積分アルゴリズム(弾粘塑性の場
合)
概要 :
FEMでは,構成式の陰的応力積分および離散化した構成式のコンシステント接線剛性
を使用することにより,計算を安定化することができ,効率のよい計算が行える.平
面応力状態の場合,面外応力成分が0であるという条件を満足させなければならな
い.この条件は平面応力条件と呼ばれ,大野らは平面応力状態と3D応力状態に適用可
能な陰的応力積分アルゴリズムの構築を弾塑性の場合に行った. 本研究では弾粘塑性
の場合に適用可能なアルゴリズムを再構築した. そのために, 3D応力状態での計算ア
ルゴリズムをNewton-Raphson法に基づき構築した. その際, 局所反復計算の収束性向
上のために, 初期値を見積もる必要がある. そこで, 動的回復を無視し線形移動硬化
を考慮した初期値を採用した. 次に, このアルゴリズムに平面応力条件を考慮し, 平
面応力状態に適用可能なアルゴリズムへ拡張した. 最後に, 移動硬化則には
Armstrong-Frederick則とOhno-Wang則を適用し, シェル要素とソリッド要素の円孔板
引張・曲げ解析を行い, 反復計算の収束性や構築したアルゴリズムの妥当性を確認し
た.
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