氏名 : 白谷 勇樹 (281467054)
所属 : 複雑システムグループ 古橋研究室
題目 : 日本語P300 spellerにおける追加学習法とN-gram法の効果の検証
概要 :
Brain Computer Interface(BCI)とは人が思考を行ったときに生じる脳信号よ
り,思考判別を行い,四肢を用いること なく外部機器の操作を可能にするシス
テムである.近年、ALSなどの四肢麻痺患者にとってのコミュニケーションツー
ルとしてその発展は期待され ている.P300 spellerとは,脳波の特徴量の一つ
であるP300を用いて,文字入力を行うことのでき るBCIであり,それによりALS
患者でも自由に意思伝達をできるようになることが期待されている.しか
し,P300 spellerでは,使用者への負担という観点か ら,主に二つの問題点が
存在する.一つ目は,脳波には個人差があり,またユーザのコンディションに
よってもその特徴が大きく異なるため,判別 精度を向上させるためには多くの
事前学習データを計測する必要があるという点である.二つ目は,脳波はS/N比
が悪いため,判別精度を向上させるためには入力中の多くのデータを加算しなけ
れ ばならないという点である.一つ目においては入力前に,二つ目においては
入力中に長い間集中をし続けなければならないため,ユーザが疲弊して しまう
ことが問題となっている.この二点を解決するために本研究では,P300 speller
にRB-ARQの事前確率にN-gram確率を適用し,さらに追加学習法を用 いることに
よってユーザの負担を軽減することについて検討を行う.
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