氏名 : 鎌倉 弘貴 (281467049)
所属 : 大野研
題目 : チューブフィン構造体の均質化弾性剛性(積層方向境界条件の影響)
概要 :
本研究の対象であるチューブと波状フィンからなるチューブ-フィン構造体は、自動
車に備わるインタークーラの伝熱コア部として使用されている。インタークーラは、
150℃以上の高温領域で繰り返し使用されるため、厳しい耐久試験のもとでは熱疲労
により亀裂が生じることが確認されている。通常、亀裂発生部位を予測する方法とし
て有限要素解析が挙げられるが、伝熱コア部を忠実にモデル化すると、計算負荷が極
めて高く計算することが出来ない。さらに,チューブ-フィン構造体は積層方向には
非周期的であるため、対応する均質化法は述べられていない。そこで岩堀、大野らは
チューブの厚さがフィンの厚さに比べ十分大きいため、フィンとチューブの接合部に
おいて一様変形を仮定しフィン層のみを均質化する方法を提案した。しかし、厳密に
は、フィンとチューブの接合部において局所的な変形が生じている。そこで本研究で
は、フィンからある程度離れたチューブ端部では一様変形していると仮定し、まず、
チューブを含むユニットセルの均質化弾性剛性を導出する。そこからチューブ部分の
弾性剛性を差し引くことでフィンとチューブの相互作用を考慮したフィン層のみの均
質化弾性剛性を導出し、岩堀、大野らの仮定がどれだけフィン層の均質化弾性剛性に
影響をおよぼしているのかを検討する。
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