氏名 : 加藤 さやか (281467032)
所属 : 古橋研
題目 : 評点情報と局所情報を用いた評価表現辞書の精度向上に関する研究
概要 :
近年webの発展に伴って,膨大なテキストデータが蓄積されるようになった.
その例の一つが,商品の評価情報を表すレビューデータである.
これを自動で解析する技術は,企業と消費者の双方にとって有用であり,関心が高まっている.
レビューを解析する上では,各文について商品への肯定および 否定を判別する必要がある.
一般的には単語に対する評価表現辞書が用いられることが多く,またこれを自動で構築する研究も盛んに行われている.
従来の評価表現辞書の構築には,レビュー文書の持つ評点情報と,文中に出現する極性が既知の評価表現である局所情報が用いられている.
本研究では,これら両方の情報を適切に用いることで,評価表現辞書の精度を向上させることを目指す.
なお,本研究で扱う評価表現は,名詞と極性不定形容詞のペアとする.
極性不定形容詞とは,組み合わされる名詞によって極性が変化するものである.
例えば,「高い」という形容詞に着目すると,「性能が高い」は肯定だが,「値段が高い」は否定を表す.
これら極性不定形容詞の極性を自動で判別し,評価表現辞書を作成する.
本発表では,評点情報と局所情報をそれぞれ用いた場合の精度の比較を行うとともに,これらを組み合わせて評価表現辞書を構築する方法について検討する.
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