氏名 : 坂野 修平 (281367264)
所属 : 大野研
題目 : 内圧差を有するプレートフィン構造体にひずみ硬化の及ぼす影響の解析
概要 :
プレートフィン構造体は次世代原子力発電システムにおいて,熱交換器の伝熱コア部に使用されている.
この構造は内部に流れる流体から圧力を受けるのに加え,600度の高温状態にさらされる.
さらにこの内圧は1次流路と2次流路とでは圧力の値が異なり,圧力差が生じる.
大野研究室の成田らは,内圧差を有するプレートフィン構造体の有限要素均質化解析を行った.
その結果,プレートフィン構造体の変形において3つの特別な支配的な内圧値のケースを見出した.
しかし,ひずみ硬化を考慮してはいなかった.そこで本研究では,ひずみ硬化がプレートフィン構造体の変形に及ぼす影響を検討することを目的としている.
解析では,内圧差がある場合と内圧差のない場合の大きく2パターンの解析を行った.
その結果,ひずみ硬化を導入したことで引張り変形においては高圧力支配型から平均圧力支配型へ移行し,圧縮変形においては低圧力支配型から平均圧力支配型へ移行した.
さらに,マクロな視点では圧力差がある場合とない場合のどちらも変形は進んでいないが,ミクロな視点では圧力差がない場合は変形が進まないが圧力差がある場合は1次流路では引張り方向に2次流路では圧縮方向に変形が進んでいった.
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