氏名 : 浅田 宗志 (281067019)
所属 : 白石研
題目 : nヘプタン自己着火過程に対する乱流の影響の数値解析
概要 :
近年,化石燃料の燃焼時に発生する温室効果ガスや大気汚染物質の増大が問題となっており,自動車のエンジンにおいても
高熱効率,低公害化が求められている.これを可能にする燃焼方式として予混合圧縮自己着火(HCCI)が注目されている.この
燃焼方式は空気と燃料の予混合気を圧縮し温度を上昇させることによって自己着火を起こすもので,既存の燃焼方式に比べ高
い熱効率とNOxなどの大気汚染物質の削減が期待できる.しかし着火時期の制御が困難であり、実用化に向けた大きな課題
となっている.
燃焼現象の直接数値シミュレーション(DNS)は膨大な量の計算を必要とするが,近年の計算機の急速な発達により,実験での
測定が困難な物理量や火炎の構造の解析手段として注目されている.
自己着火過程に乱流が与える影響は化学反応や温度など複数の要因を考慮しなければならず,その詳細は明らかになってい
ない.そこで本研究では高温部周辺に着目し,乱流場が自己着火前の低温酸化反応の起こるタイミングに対する影響,化学反
応の伝播構造に与える影響についての解析を行い、自己着火過程における乱流の役割を明らかにする。
目次に戻る