このインタークーラには不均一な温度分布により繰り返しの熱負荷が生じるため,それが熱疲労につながり,やがては破断してしまう可能性がある.このため,全体モデルで大きな変形を捉えつつ,破断する部位を精度よく解析する必要がある.
プレートフィン構造体は周期的構造を有する物体と仮定することが可能であるため,その変形や応力分布を解析的に求めることができる.また均質化理論を用いることによってプレートフィンのような周期的構造の巨視的な変形特性を求めることが可能である.巨視的な変形特性が把握できれば ,プレートフィン構造体のような微視構造をそのまま有限要素分割した解析を行う代わりに均質化特性を用いた簡易な構造解析を行うことができる.この簡易な構造解析によりモデルの要素数は大幅に低減され,計算負荷も小さくなる.
そこで本研究では,プレートフィン構造体に均質化法を適用し,さらに巨視的変形に及ぼすフィン形状の影響を実験と解析により検討した.