氏名 : 大嶽 舜 (280967071)
所属 : 古橋研究室
題目 : 多目的化最適化問題における目的関数の集約と解探索の効率化に関する研究
概要 :
遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm: GA)の多目的最適化問題(Multi-objective Optimization Problem: MOP)への適用に関する研究が盛んに報告されている.しかしMOPにおいては,目的関数の数が増えるにしたがって,そ
の探索空間の大きさが指数関数的に大きくなることで,GAの探索性能が劣化するという問題点が報告されている.そのため近年では,目的関数の数が多い多数目的最適化問題における探索の効率化が課題となっている.この解
決手段の一つとして,いくつかの目的関数を集約し,目的関数の数そのものを減らす方法が考えられる.しかしこれまで,適切な集約方法や集約する数に対する検討は十分には行われていない.そこで本研究では,適切な集約
方法に対する指針を得ることを目的に,多目的最適化問題における目的関数の集約方法に関する検討を行う.本研究では初めに,目的関数間の相関に基づいた単純線形和による目的関数の集約について検討を行う.発表では,
代表的な多目的最適化手法であるNon-Dominated Sorting Genetic Algorithm-II (NSGA-II)を8目的の簡易看護師勤務表作成問題(simplified Nurse Scheduling Problem: sNSP)に適用し,sNSPの目的関数をそのまま用いて探索
を行った場合と,集約された目的関数により探索を行った場合における,多様性やパレート解の優劣に対する集約の効果を比較・考察する.
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