氏名 : 森川 貴弘 (280967241)
所属 : 金田研
題目 : nC7H16の簡略化化学反応モデルを用いた乱流予混合燃焼の2次元直接数値シミュ
レーション
概要 :
燃焼現象は産業の発達に寄与してきた半面、地球温暖化や排気ガスによる大気汚
染といった環境問題など負となる側面も持ち合わせている.そのため、高熱効率
と低環境負荷を両立する燃焼方式が今後求められている.近年、この問題のひと
つの解決策として予混合圧縮着火(HCCI)燃焼が注目されている.HCCI燃焼とは、
燃料と酸化剤の混合気を圧縮することで燃焼反応を促し、自己着火させる燃焼方
式であり、HCCI燃焼は高熱効率・低NOx排出が実現できる。だが、点火プラグを
使用しない着火方式のため着火時期の制御が困難であり、実用化に向けての課題
となっている.また、HCCI燃焼のメカニズムは未だ解明されておらず、解明する
手段の一つとして実験では確認の難しい物理量を測定できる直接数値シミュレー
ション(DNS)は有効である.
本研究はガソリンの主成分のひとつであるnC7H16の簡略化化学反応モデルを用い
た乱流予混合燃焼のDNSを行い、HCCI燃焼のメカニズムを解明することを目標と
する.特に本研究では乱流が着火遅れ時期や化学反応過程に与える影響に着目し
ている.初期の乱流強度やnC7H16濃度を変えることによる着火遅れ時期の変化つ
いて紹介する.今後は渦度と温度の相関から着火遅れ時期への影響を考察する.
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