氏名 : 中村 翔太郎 (280867174)
所属 : 古橋研
題目 : Brain Computer Interfaceを目的とした運動想起判別の特徴抽出法に関する研究
概要 :
近年,脳からの情報を読み取り,コンピュータや機械の制御を行うBrain Computer Interface (BCI) の実現に向けて,脳波(Electroencephalogram:EEG) の判別に関する研究が盛んに行われている.運動に関連する脳波活動と
して,運動前に電位がゆっくり減少する準備電位(Bereitschschaftspotential:BP) があり,さらに例えば手指運動時においては,左手と右手で部位によってその減少傾向が異なる.脳波判別に関する過去の研究では,多次元
時系列データであるEEGデータから,2つのタスクの脳波の分散の比を最大にする軸を抽出するCSSD (Common Spatial Subspace Decomposition) を用いた判別手法などが報告されている.このCSSDでは分散の比が特徴量となる
が,脳波のぶれが大きい(分散が大きい)場合は減少傾向の違いを分散で表すことができるとは限らない.そこで本研究では,運動直前の電位の時間変化を回帰分析で近似し,その傾きを特徴量として抽出する手法を提案する.
提案手法により2つのタスクにおける電位の減少傾向の違いに基づいた脳波判別が可能となることを示す.
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