氏名 : 國本 一宏 (280767080)
所属 : 金田研
題目 : 円柱列を過ぎる流れの2次元数値計算
概要 :
円柱列を過ぎる流れは、化学工学や生物学を始めとする多くの分野で重要な基礎問題となっている。
それらの応用例の一つとして、酵素免疫反応測定がある。現在、農学部のグループとともに、ミリオーダの流路に反応物質を付着させた
円柱列を配置し、圧力をかけて流体を流し、化学反応を促進させる酵素免疫反応測定の開発が試みられている。新装置では、
少量の試料やサンプルで低コストに測定できることを目的としている。しかしながら、測定時、洗浄時など、流速の異なる様々な遅い流れを
実験で正確な測定することは困難である。そこで、本研究では、円柱列のおかれた流路内の流速の異なる流れパターンを調べるため、
円柱列を過ぎる遅い流れの2次元直接数値計算を行っている。Navier-Stokes方程式の時間発展には、オイラーの陰解法を用い、慣性項に
3次の風上差分、そのほかの項には2次の中心差分を用いた。その結果として、洗浄時の流速に当たるとき流速では、
円柱列の後流に渦により流体が流れにくい領域が発生することが分かった。また、円柱列を楕円柱列に変え、後流の渦の様子を観察した。
楕円柱列にすることにより、渦の発生の抑制を確認できた。
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