氏名 : 前田 祥兵 (280667175)
所属 : 張研
題目 : AOR法を用いた可変的前処理付き一般化共役残差法
概要 :
非対称大規模疎行列を係数行列にもつ連立一次方程式の解法の
一つとして一般化共役残差法がある.一般的に,一般化共役残差法は前処理と
一緒に用いられる.前処理の一つである,可変的前処理(Abe et al., 2001)は一般
的な前処理とは異なる概念による前処理であり,可変的前処理を用いた一般化共
役残差法は連立一次方程式の効果的な解法の一つである.従来,この解法では,
内部反復に用いる解法としてSuccessive Over-Relaxation method(SOR法)が用いら
れてきた.
そこで,本研究ではSOR法を拡張した方法であるAccelerated Over-Relaxation
method
(Hadjidimos, 1978, 以下AOR法と略す)の適用を試みる.しかし,AOR法にはSOR法より演算量が多
いという問題点があるので,AOR法の演算量を削減した実装版を提案し,内部反復の解法へ適用する.
そして,数値実験によって,AOR法を内部反復の解法に用いることの有効性を検証する.
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