氏名 : 西田 恒和 (280567154)
所属 : 大野研究室
題目 : 電子パッケージの非弾性有限要素解析
概要 :
製品開発の場においてシミュレーションは実験時間の削減など開発期間の短縮が図
れるため重要度が増してきている.近年,電子部品の高密度化により変形はより複雑
になってきており,その変形を正確に再現することは重要なことである.例えば,寿
命予測では有限要素解析を用いるため,正確な予測を行うには適切な非弾性構成式を
用いた有限要素解析を行う必要がある.しかし,従来の前進法を用いた非弾性有限要
素解析は計算効率が悪く,安定性もよくない.これらを改善するためにコンシステン
ト接線剛性と後退オイラー法に基づく陰的積分を用いることが有用である.前者は節
点力残差の収束性を向上させ,後者は増分の大きな場合の計算の安定性を向上させ
る.この2つを用いることによって計算効率と安定性の向上を図っている.
本研究ではコンシステント接線剛性と後退オイラー法に基づく陰的積分法を用いた非
弾性有限要素解析を行った.材料パラメータは単軸引張試験から求めたものを用いて
冷熱サイクル条件下でのはんだ接合部の変形挙動解析を行い,その妥当性を検証し
た.
今後の予定として,はんだだけでなく基板の非弾性変形を考慮した有限要素解析を行
い,パッケージ全体のそりが定量的に再現できているかを検証する.
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