氏名 : 服部恭太 (280467133)
所属 : 金田研
題目 : 保存型CCDスキームを用いた高精度非静力学メソモデルの開発
概要 :
本研究は、航空機に重大な影響を与える乱気流の原因の一つといわれている山岳波の高精度数値シミュレーションを行い、山岳波の励起・伝播・砕波のメカニズムを明らかにすることが目的である。
近年の計算機性能の飛躍的な向上に伴い、気象現象の理解と予測のための高精度大気モデルの開発が活発になってきた。特に、より高分解能な計算が可能になったため、メソスケール(1〜1000km)モデルにおける非静力学・圧縮性流体での数値計算が行われている。
今回は、里村ら(2003)により有用性が示された、物理量保存をよく満たし、数値誤差が少ない完全圧縮非静力学の準保存型方程式(Akiba 2002)を用いる。また、山岳波という波の伝播をシミュレーションするため空間微分には、位相誤差が少なく、微小な波の変動に対応できる保存型結合コンパクト差分法を用いる。
結合コンパクト差分は、差分法のもつ高速性の特徴と微分が高精度に表現できる特徴をあわせもっており、高分解能非静力学数値モデルの数値解法として有望であると考えられる。
現在はベル型の山に沿った地形準拠格子の生成などの準備を進めている。
最終的には、3次元に拡張し大規模な計算を行う方針である。
目次に戻る