同方向に進行する渦輪に関する研究は、Stanaway,S.K. , Cantwell,B.J. & Splat,P.R(1988) や、R.C.K.Leung & W.F.Ch u(1977)や、山崎 輝幸 , 服部 祐司 , 井上 督らによってなされているが、いずれも 軸対称な場合のみの研究である。 これらの研究により、軸対称な場合には追い越しが起こり、渦輪の伸縮により音が発 生すると考えられている。
2つの渦輪の中心軸が一致しない場合(以下、非軸対称な場合と呼ぶ)、渦輪の偏っ た変形や衝突が起こる。このと きには、主に、渦線の伸縮と渦線の切りつなぎが起こっており、この2つが非軸対称 な場合の音発生の原因と考えら れる。また、このとき発生する音が軸対称な場合に比べて大きな音が発生するかどう かは分かっていない。そこで本 研究では、軸対称な場合と非軸対称な場合の音発生の評価をし、渦現象との対応を議 論する。