ユーザが検索システムや質問応答システム等のコンピュータシステムを使用する際にシステムと協調的なコミュニケーションを行 うには、システムがユーザの目的に添うように行動することが望ましい。システムがそのような動作を行うためには、システムはユー ザの動作を見てその原因となるユーザの信念や意図を理解する必要がある。そうすることにより、ユーザがシステムに望んでいる動作 を生成することができる。本発表では、システムがユーザの信念や意図を理解し適切な動作を生成する、という一連の流れを表現でき る論理的な枠組を提案する。
今回提案する枠組は Speech Acts 理論の考え方を利用している。ここでSpeech Acts 理論とは、対話時における話し手と聞き手の 信念や意図の変遷を形式化する枠組であり、話し手=ユーザ、聞き手=システム、と捉える事により上述のような枠組の構築が可能と なった。