そこで、複数の処理対象を持つシステムを簡単に構築する手法として、複数の音声対話システムの統合による、マルチドメイン音声 対話システム構築手法を提案する。提案手法ではシステム構築にあたり、(1)処理対象を容易に追加可能、(2)多くの処理対象を持つ場 合でも妥当な速度で処理可能、(3)ある処理対象を扱う場合、あたかもその処理対象のみを扱うかのように処理可能、であることを目 的としている。
現在は、ユーザ発話が2つの音声対話システムのどちらを対象としているのか判別する研究を行っている。判別方法は評価関数とし
てキーワードを元に一致文字数を計算し、2種類の重みを付加する方法を用いた。そして実際に判別するシテスムを実装して評価実験
を行った結果、判別率98.9%の結果を得ることができ、また改善していく上で重要となる問題点も明らかにすることができた。